雨降り
みなさん、こんなスーツの袖をご覧になったことがありますか?
うちで扱っているスーツですが、シワがよった安物ではありません。
日本のスーツの原点はイギリスにありますが、その作りは質実剛健。
厚い肩パッドと芯地が入りカッチリとしていてスキがありません。
そんな英国調とは間逆なのがこの写真のスーツ。
肩パッドは入れず、芯地は極力薄くして、とても軽量に作ってあります。
イタリアのナポリで生まれた製法で、ナポリ仕立てとも言い、
その特徴の代表がこの袖のシワ、別名『雨降り袖(マニカカミーチャ)』。
ハンガーにかけるとこのようなシワが出るのですが
着ると肩と腕の太さでシワがなくなるんです。
その着心地はまるで一枚の布を羽織っているようですよ。
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。